2024年11月9日(土)10:00~11:30
参加者大人7名・子ども1名 ファシリテーター:高口ようこさん
「江古田哲学カフェ」は、シェア本棚の棚主の「高口書店」さんと私ぼっとう店主のコラボ企画で誕生しました。
その第一回は、「働くって何?」という私と息子の疑問から生まれたテーマでした。
・お金を稼ぐだけが仕事のか?
・そもそも仕事と働くの違いって
・PTAや家事って働いてると言えないのか?
・転売ヤーって仕事なの?
こんな疑問から出発した今回の哲学カフェは、テーマからなのか男性の参加者が多かったのも印象的でした。
働くって楽しい?辛い?からのスタート
ファシリテーターの高口さんの「働くのが楽しい人?辛い人?」という問いかけには、楽しい人の方がやや多く、楽しいと答えた人たちは、個人事業主や区議会議員の高口さんのように自分のペースで働いている人たちでした。
組織で働いている会社員や公務員の場合は、どちらかと言えば、辛いという方が多かったのかな。
辛い原因の一つには、組織に属していると上から降ってくる仕事には、ほぼNOと言えないという事があるとおっしゃっていました。
人の悪意が苦しいという意見も。
でもその反面、安定収入だったり、従属している組織がある安心感や何かあった時に守って貰えるなどのメリットも大きいというのもうなづけました。
でも、やはりどちらに属していたとしても隣りの芝は、青く見えてしまうし、自由を得れば、不安定になったり、孤独になったりするし、組織に属する苦しさの裏に安定や安心があるのだと思いました。
その後、
「むいている仕事がいいのか?好きな事を仕事にするのがいいのか?」という内容になったり、一つの話題から色々な話しにどんどん話しが流れていくのもとても興味深く面白かったです。
話す人は、カエルのぬいぐるみを持って話すというのもほっこりしてよかったなぁ。
内容が二転三転するので、ある程度話しが進んでいったら、ファシリテーターの高口さんが整理して、ホワイトボードに書き出してくれるのもとてもわかりやすい進行でした。かと言って、場の空気を壊さない。
転売ヤーは、仕事なの?
唯一の子ども参加者の息子の「転売ヤーは、仕事なのか?」という話も白熱しました。
転売ヤーは、法に触れては、いなくて、都内では、買う事ができるポケモンカードだったり、ガンプラだったりも地方にいくと入手がむずかしかったりするの物を転売ヤーとわかっていっても買う人もいる。
そういう人たちにとっては、ありがたかったりするから、必要悪なのかも?
ウーバーイーツみたいに変わりに買ってきてくれる人みたいな仕事なのかも?などの意見も出ました。
それらを聞いて、息子にどう思うか聞いてみたら、
「うーん、わかる気もするけれど、でもやっぱり好きでもない物を何十個も買って、転売する事がなんか嫌」と。
この議論は、その後も大いに白熱していき「仕事と倫理観」という深い話にまで発展しました。
「働くって何?」からさまざまテーマに話題は、うつり、地域活動は、お金で結びついていないから楽しいなどの話が出た後に家事やPTAのような賃金が発生しなくて、楽しくない仕事については?という話になり、残り時間が
ほぼなくなってしまいました。(PTAも家事も楽しいという方もいると思いますが)
結局のところ、「働くって何?」とまとめなくて、「モヤモヤを抱えたまま終わるの哲学対話の良さなんですよ」とファシリテーターの高口さんがまとめてくれて、お開きとなりました。
とても、充実した1時間半でした。
息子も途中「鬼滅の刃」を読んだり、ヨシタケシンスケさんの本を読んだりしながら、なんとなく参加していました。
*
帰ってから、今日の感想を尋ねてみた。
息子の投げかけた疑問を参加した大人の人たちがみんな真剣に話してくれた事は、とても嬉しかったと言っていた。
それでもやっぱり、「転売ヤーは、いなくなって欲しい」と言っていた息子が私は、好きだ。
大好きなおもちゃと将来どう関わる仕事をするのか、はたまたしないのかそれも楽しみだ。
江古田哲学カフェ、今後も続けていく予定です。